油温と水温の管理について
2 回目の今回は、BBS
にご質問いただいた内容について、達やんから回答いただきましょう。
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Q :
先日Defiの水温計と油温計を DIY
で取り付けたのですが。街乗りで水温・油温ともに90度台後半を指しています。シビックの水温って普通どのくらいで安定してるんでしょうか?
ちなみにLLCは2L \1000程度のものを水で薄め交換して
65度開弁のローテンプサーモを同時に取付けしましたオイルはレッドラインの10w-40です。
ぶしつけな質問ですがよろしくお願いします。
(by コウジさん)
A :
EK9の油温と水温についてのご質問ですが、今回の様に「街乗り」での場合とくに気にする必要はありません。
十分な冷却風があたらない(車速が低い)場合水温は単純に電動ファンの起動温度によって決まってしまいます。
まあ十分に冷やすだけの風があたらないわけですから当然ですよね。
よほど気になる場合は電動ファンコントローラー(任意の水温で電動ファンを回すことができる優れもの)をお勧めします。
現在65℃のローテンプサーモをお使いとの事ですが、私個人としましてはローテンプサーモの必要性をあまり感じていません。
というのもサーモスタットの役目は低水温時に過冷却を防ぐ為ラジエターに冷却水を廻さない(冷やさない)ようにする為のものです。
ですからいくら低音で開弁するタイプのものを使っても純正品なら88℃近辺で開く(ラジエターで冷やし始める)ものが
65℃に下がるだけで実際に冷やしている部分はラジエターですから最高水温に大きな影響はないんです。
確かにスタート水温は下がるので短い時間であれば効果的ですし、実際の水温管理は出来れば80度弱くらいにしたいものですから、
たとえばサーキットなんかですと細かいコーナーの連続する部分では十分な冷却が出来ない場合があり
(冷却系統の容量にもよりますが)ストレート部分では80度を切って75℃くらいに下げておきたいのです。
一番冷えない水温の上がるところで80℃を越えないようにする為なんですが、そうするとノーマルのサーモスタットでは
そこまで水温を下げる事が出来ないためローテンプサーモの登場と言うわけです。
ちなみに冬場などローテンプサーモが入っていると、冷えすぎて実際の走行時に60℃台なんてことも有り、
これはエンジンに良い状態とは言えませんのでご注意ください。
(オーバークールは百害有って一利無し。理想の水温はやはり80℃くらい。ですので、街乗り「だけ」の場合は
ローテンプサーモは必要ありません。)
油温についてはオイルクーラーを装着していない場合どうしようもないのですが、水温の影響を多分に受けるので、まずは水温管理をきっちりと行なう事をお勧めします(必要な場合は容量の大きなラジエターなどで対処します。
ちなみにジムカーナの場合ですと走行時間が短い為、重量増加を嫌い装着しない場合がほとんどです)。
ちなみに油温を気にするあまり、大きなオイルクーラーを装着するとオイルポンプの容量不足による油圧低下
などのトラブル (VTEC が入らない、メタルへのダメージなど)
が出る事も有るので気を付けましょう。
それからエンジンオイルについてですが油温が130℃を超えたらすぐに交換して下さい。
オイルに含まれる添加剤の中には高温になると破壊されてしまう物があり、一度油温が上がってしまうといくら冷えても
元には戻りません。
(なかにはとっても良いオイルもあるんですけどいろんなしがらみがあるのでまたの機会にしたいと思います。)
なお冷却水は今ご使用のもので問題は無いと思いますがLLC=不凍液なので凍らない程度の濃度は守ってお使いください。
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このような質問、どんどん受け付けておりますので、BBS にお書き込みください!
(次回に続く・・・)
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達やん
プロフィール:
一見、ただの某大手タイヤメーカー系ショップの店長にしか見えないが、実は数年前までは理論派若手レーサーとして鳴らしたセッティングの達人。
現在も複数台のレース車両の脚のセッティングを担当している。
「EDUCE」ブランド
は、レースで培った達やんと APEX とのコネクションから誕生した。
「達やん」こと
EDUCE 荒木氏のお店の紹介
タイヤ館枚方
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