“公開練習男” の本領発揮!?

なんかタイトル書いただけで、レポート書く前に気が滅入ってきた(笑)
でも、今回、結果はダメダメだったが、とても良いことがたくさんあった全日本だった。(家宝が2つもできたし。)

今回の全日本ジムカーナ第3戦は、宮城県のスポーツランド SUGO で開催。前戦名阪ラウンドでは不受理の憂き目に会ったため、BS アクシス パワークラスター ニシオガレージ インテグラにとっては、今年最初の参戦。名阪ラウンド直前のブリヂストンのテストでも、N2 勢トップタイムが出ており、車両は大変調子の良い状態で、気分良く菅生入りした。

水曜日に菅生入り、木、金とフリー走行で、土曜日公式プラクティス、日曜日決勝、というスケジュール。どうも木曜日は雨、金、土、と晴れるが、日曜日は曇り→雨といういやな予報だ。

5月19日 木曜日、20日 金曜日: フリー走行

なんと、今回、フロント用の WT2 が“大人気”で欠品となっていたため、木曜日のフリー走行でタイヤを使用すると金曜日のフリー走行で使用できるタイヤがなくなる、という状況になってしまった。
正直なところ、金曜日のフリー走行はまともな走行はあきらめていた。「まぁ、適当に走って、コース慣れする」という程度にしか走れないだろうと。

ところが!

なんと、ブリヂストン西出課長のご尽力と、山野哲也選手のご好意で、NSX のフロントタイヤを頂くことができ、無事金曜日のフリー走行も車両のバランスをテストすることができたのだった!
山野選手もタイヤが足りないのは同じ状況。にもかかわらず、「BS さんが OK なら、僕は OK だよ。少し使ったタイヤだけど、良ければ使ってよ。なんならホイールごと使う?」と一発でご快諾いただいた。

(↓家宝その1)

消耗の都合上、逆履きで履いています。

さすがにホイールを曲げてはシャレにならないので、タイヤだけBSのタイヤサービスで自分のホイールに組み替えていただいたが、このタイヤのお陰で、非常に有意義なフリー走行となった。
この場を借りて、ご尽力いただいたブリヂストンの西出課長、タイヤ供出を間髪いれずご快諾いただいた山野選手、お口添えいただいたアクシスの大原チーフにお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
このタイヤ、家宝にいたします。(もちろん、使い切った後で、ですが・・・)

木曜日は予報に反して、快晴!
暑い暑い。路温は軽く50℃を超えてる。なのに、その割りに WT2 がタレない。不思議な感じ。
タイム的には、福永さんの次のクラス 2 番手で終了。悪くないね。

金曜日は、ブリヂストンの西出さんが早く会場入りしていただいて、2本目からは前述の“山野さんのタイヤ”で走ることができた。参加者が多くて順位は良く分からなかったけど、感触としては悪くない。

5月21日 土曜日: 公式プラクティス : 1本目トップタイム(!)、2本目3位。

土曜日の公式練習では、フロントに皮剥き後の WT2、リアにフレッシュタイヤ (決勝走行のスクラビング用) を装着。 路面温度が50度を超える状況で WT2 が使えるようなら、曇りが予想される決勝本番も圧倒的にWT2が有利なはず。 ブレーキパッドをフロント M2、リアM (特注仕様) にしてから、98 Spec の Pバルブでもブレーキバランスが非常に良く、今回のSUGOではリアロックに悩まされることはまったくなく、かといって、フロントが強すぎることもないというウェルバランス。素晴しい!ファンタスティック!エクセレント!
オイルは、テスト結果から、この気温だと Power Cluster 15W50RS が有利であることが分かったため、5W50RS に代えて、これを採用。おかげで低速トルクがかなり上がった感じがする。最終の1つ手前のコーナーでは、このトルク特性が生きてくるはず。
1本目、ファーストゼッケンで走った私のタイムは、誰にも抜かれずトップタイム!
ファーストゼッケンだったので、最初から「依然トップはゼッケン18関 弘毅!」と名前を連呼してもらいっぱなしでお得だった。いろんな人にも覚えてもらったみたいで、いろいろと声をかけていただいた。(なぜか連呼していたアナウンサーの方には覚えていただけなかったようだけど・・・)
1本目走行後、張り出されたリザルトをカメラで執拗に撮影しているところを、松本ビン選手に見つかった。
(ペナルティを除く、生タイムでは松本ビンさんが1位、僕が2位、という順位だった。)

ビンさん:

「関君、そんなところで、なに記念撮影してんの?(笑)」

私:

「いや、こんなこともう2度とあるかどうかわかんないので、印刷して家宝にするんですわ。あと、親戚にも配らんといかんし(笑)」

ビンさん:

「でもそんなにたくさん撮らなくても(苦笑)」

私:

「あ・・・」(後ろでリザルトを見えにくそうにしている人を発見)

(↓家宝その2)

2本目は、鷹巣さんの「今日は土曜日だから、いろいろと試してみるべきですよ」の言葉に勇気を貰って、翌日の決勝を睨みいろいろ試してみた。結果3位だったけど、できるギャンブルはすべて試してみたので、明日につながる走りだった。(鷹巣さん、ありがとうございます!)

タイヤでお世話になった、山野選手に挨拶に行くと、「おー、良かったじゃない。がんばって!」と激励いただいた。JGTC のチャンピオン ドライバーなのに、こんなペーペーのジムカーナドライバーにも分け隔てなく接しておられる姿勢に感銘を受けた。
うーん、自分はこんな風に他の人に接しているだろうか・・・。自省しつつ、宿に向かうのであった。

5月22日 日曜日: 決勝

日曜日は、曇りの予想だったけど、それに反し、午前中は快晴。 路面温度もぐんぐん上昇。ただ、N2 走行時点では、まだ 40℃を少し超える程度だった。(計測温度は39℃だけど、計測時点が走行より前のため、実際にはもう少し上がっていたはず。)

決勝コースは予想通り、右コーナーが非常に多いコース。左前輪がかなりきつそう。 しかも、最後の最後に高速右コーナー、その後の右回りの島と、タレた左前輪をいかに上手く使うかがカギか?

1本目前半、途中で2速のギア抜けが発生したものの、何とか走りきり、後半セクションへ。 後半の右旋回を繰り返す箇所で、かすかにパイロンタッチ。走行しながら黄旗を確認したため、その後の右コーナー2箇所、右回りの三角島回りは、左前輪を温存して走行した。 それでも、走行後のタイムはペナルティを除けば7位と、ギア抜けと後半セクションのスローダウンを勘案すれば、まぁまぁ良いタイム。2本目は曇ることが予想され、路面温度の上昇もそれほどではないと考えられるので、2本目でも十分タイムアップの可能性はあるなと考えていた。

が!

2本目、N1クラスが走行を始めるとタイムダウンする車両が続出。 そのときは、理由が分からなかったが、自分が走行して初めて分かった。 1本目の後半に路面温度がかなり上昇したこともあり、改造車両などのラバーで路面が荒れ、スタート直後からまったくタイヤが“噛まない”状況になっていた。私は、1コーナーでのグリップの低さに焦り、その後リズムを大幅に崩してしまい、結局終わってみれば、22台中17位という、これまでで最悪の結果となってしまった。

結局、決勝1本目のパイロンタッチが“すべて”だった。

まぁ、タラレバはないから、これも当然実力のうち。がんばってメンタルを鍛えよう。

ただ、今回は、速さを示せたと思う。 名阪のテストでは地元ということもあり、速くて当然、というところもあったが、今回は初めてのコースでタイムを出せたことは大きかった。N2 に関という選手がいるぞ、ということを、参加者の何分の一の方には認識してもらえたのではないかな、と思う。

アクシスの大原チーフからも、「名阪は出られなかったけどテストでは最速だったし、ここ (SUGO) でもコンスタントにいいタイムを出せてるし、トップ争いができることは間違いない。あとは、一度6位以内に入って台に上がれば、成績は出せるようになるから。」と言っていただけた。実は大原さんからこういう言葉を貰ったのは初めてだったので嬉しかった。

ブリヂストンの西出課長からは、「気負いすぎやね。それさえなければ、成績も自然と出るようになると思うんやけど」と言っていただいた。タイヤを都合していただいたお礼は結果でお返しします、と言っていたのに、全然ダメダメな結果で本当に申し訳ありませんです。

次戦は、公開プラクティスでの速さを結果に結び付けられるよう、全力でがんばろう!と誓いつつ、菅生を後にした・・・ (でも、これから 900 km も走らないとダメなんだよねー(涙))

(次回に続く・・・)

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