ついに全日本の表彰台だ!

ようやくこの日が来た。

・・・ってわけでもないのだな。実は。
意外と早かった。
こういうことは一生ないかな、とも思っていたから。
僕はまったく才能のないドライバーなので、この連載の開始時点でも書いていたように、正直「1ポイント でも取れればラッキー」くらいに考えてた。

それが、前戦鈴鹿でポイント取れて、今度は表彰台。
しかも、年間シリーズ ポイント スタンディングスでも 9 位に  (http://www.jaf.or.jp/msports/point/2005/pgn2.htm)。
「ほんとに俺がやったのか?」って気持ち。

これも、西尾さんが「関さんならできる。勝てる。自分を信じて走れ」と、いつも励ましてくれた ことが大きいと思う。
もちろん、それだけではなくて、車両のメンテナンスを完全にニシオガレージさんにお任せした ことで、セッティングのことを一切考えなくてよくなった(昨年から、自分ではバネレートも車高も一切変更していない) ので、運転のことだけを考えていれば良くなった。
これまでは、タイムが出ないと、車のセッティングのせいなのか、ドライバーのせいなのか、それともパーツの劣化なのか、何かわからず疑心暗鬼になってしまっていたが、それがまったくなくなったことは本当に大きかった。

詳細なレポートは、以下のスポンサー様のホームページのレポートをご覧いただくことにして、MINE までのいきさつや、MINE ラウンドでの出来事を書きたいと思う。

【スポンサー各社様のホームページでのレポート】

■ ブリヂストン様 のホームページのレポート:
http://ms.bridgestone.co.jp/database/report_disp_type18?rid=2961

■ ニシオガレージ様 のホームページのレポート:
http://www.nishiogarage.com/results.htm

【その他のサイト】

■ ホンダ ツインリンクもてぎのレポート:
http://www.twinring.jp/j-gymkhana/2005/news/news050927.html

 

 

■ やっぱ、地元は速いね

実は、直前の水曜日に MINE サーキットでスポーツ走行枠があったので、走ってきた。

美祢では狭いコース幅でテクニカルなターンが入る、というコース予想がされていたため、ターンでのタイムロスを少なくできるよう、リアのエア圧を高めに設定したい。そこで、高速コーナーでどの程度のエア圧まで耐えられるかを試しておく必要があった。そのため、水曜日から美祢入りし、スポーツ走行枠で車両を走らせ、エア圧のテストを繰り返した。その結果、“inside-out”(裏組み) で組んだ 55S の TR なら、リアが 280 kPa でも十分対応できることが分かった (Wet 路面でも 280 kPa で OK)。

この走行枠、誰かは来ているだろうと思っていたけど、案の定、受付で N3 の有田選手と一緒になった(笑)。でも、よく聞いてみると、10月にある美祢主催の耐久レースの練習とのこと。いろいろやっておられるんですねぇ。
N2 も激戦だけど、一番の激戦区の N3 でポイント上位に入っているだけあって、速かった。めちゃくちゃ速いレース仕様の FD がいたけど、それは別格として (あれは車自体が速すぎた)、それを除けば最速だった。ジムカーナ セッティングそのままであのタイムは驚異。
もちろん、きっちり有田選手からも、いろいろポイントを教えてもらいました(笑)

あと、やっぱり、走りこんでいる地元の連中は速い!ラインが違う。ブレーキングポイントが違う。こいつは速そうだな、って思う人の後ろについてじっくりラインやブレーキングポイントを観察してみた。
それで分かったのは、「ここはタイヤを縦にきっちり使い切る、というコーナリングが速い」ということだ。つまり・・・

BS タイヤの得意技やんっ!!

いい感じですねー。
 

■ 結局オイルは

実は、僕のインテグラのオイルは三井から替えてなかった。本当に全然へたらないんだよね。「スポンサードしてもらってるからヨイショしてるんだろ」って思うかもしれないけど、ホントにそうなんだから仕方ない。鈴鹿でも西尾さんから「替えますか?」って言われたんだけど、あまりにも調子がいいのでやめた。実は、美祢もそのまま行こうと思ったんだけど、周回スポーツ走行もするし、念のため、と思って交換して行った (パワークラスターは交換した直後より、少しなじんだときの方が調子が出るので、このようにしている)。
あと、サポートしてもらっているインターネット ショップ “MAD” さんから、“アッシュ”というオイル添加剤を提供してもらっているのだけど、それがオイルと相性が合っているのも大きいかな。
正直、これ以上いいオイル/添加剤のコンビネーションがあるとは思えないですね。今は。
 

■ サイドターン

スポーツ走行でも感じたコース特性を考慮し、55S の縦のトラクションのよさを活かすために、“綺麗な定常円ターン”をせずに“突っ込んで一気にまわしこむ”ターンを心がけた。
正直、見た目は良くない (スムースじゃないからね) けど、ブリヂストンの西出テクニカルアドバイザーからも「本来のサイドターンの姿じゃないかもしれないけど、それが最速なんやと思うで」との見解をいただいた。
実際、苦手なはずのパイロンターンセクションで、パイロンマイスターぞろいの関東勢と互角に競い合えたのが勝因だと思う。
僕の車は、リアスタビもノーマルだし、リアの限界を高めて、コーナリング限界を高く持っていくセッティング。だから、1コーナーのアウトからの飛び込み→コーナリングで他の車がフラフラになっているところも、チョンブレ後は “全開” (ホントに全開) でコーナリングできた。あそこのコーナリング速度はかなり速いと思う。
逆に低速な長いコーナリングは苦手なセッティングだし、リアがフロントについて“すーっ”と出て行くような足ではない。だから、“綺麗なターン” は苦手。その分、僕の得意なブレーキングで車両が不安定にならず、思いっきり突っ込める。それが美祢で生きたのだと思う。
もちろん、“どんな状況でもリアをロックできる” リアパッドへの絶大な信頼があるからこそ、思いっきり突っ込めるのだけど。
 

■ 感謝

今回の表彰台自体は、“結果を出せてほっとした”というのが率直な感想なのだけど、うれしかったのは、いろんな方から、すぐに(どこで情報を入手されたのか、表彰式前や表彰式中にも)お祝いの電話やメールをいただけたこと。

表彰式の最中に、僕がジムカーナ始めたころに、地方選手権や全日本をインプレッサで走っておられて(当時はいろいろと教えてもらった)もう引退されている 田中 “極楽堂” さんから、「おめでとう!やったな〜」って電話もらったときには涙が出そうになった。

仕事仲間や、一緒にジムカーナ始めた人たち、もちろん、ウィザードのクラブ員の多くの人からお祝いの電話やメールを貰った。

正直、僕は才能はないし、人徳もない。それでも、こんなに多くの人が応援してくれているなんて・・・僕は幸せ者です。
 

■ おめでとうございます

最後になったけど、ビンさん、シリーズチャンピオンおめでとうございます。
ビンさんの無駄のない走りにはいつも感服していました。僕は到底あんな風に走れないので、違うやり方でビンさんに追いつけるようがんばります。

黒岩君、最終戦、優勝おめでとう。
車がフラフラになっててもどんどん踏んでいく、ガッツのある走りにはいつもシビれます。
あと、帰りの高速で“激しく”手を振ってくれてありがとう>まゆさん
でも、あれはちょっと危ないよ!(笑)

 

** おまけ **
西尾さんから、表彰台ゲットのお祝いにと、TAKATA のシートベルト MPH-340R を贈っていただいた。本当にありがたい話です。本当はこちらがお礼をしなくてはならないのにね。
以前、ニシオガレージで「シートベルトが古くなっちゃって」と言っていたのを覚えていただいていたんだなぁ、と恐縮してしまいました。ありがたやありがたや。

 

(さーて、シーズンオフだ。次は何をする?)

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