■ なぜボディ補強をするの?補強バーじゃだめなの?

僕の場合、補強の目的は1点。フロントで発生させたヨーがリアにちゃんと (早く) 伝わるようにすることです。

僕の経験上、ボディの真ん中辺り(前輪と後輪の間)が柔らかいと、 グリップの高い路面で、リアが予想しないような動きをしてしまう場面が増えます。また、フロントがきっちりヨーを作り出してインに入っても、 旋回開始時にリアが動かず、後輪を中心として旋回し始めるような感じになります。

一番柔らかいドア開口部(シビック3ドアやインテグラ3ドアなど、 開口部の大きい車両の場合は特に)を補強しないと、運転し づらい気がします。

スポット増しを中心に補強をする理由

もちろん、補強バーも良いと思いますし、実際に安価で効果のある補強バーも当然あります。 実際、Team 5ZIGEN Rally mission の西尾雄次郎監督も、僕のインテグラに入っている RIGID のリアタワーバーは剛性向上パーツとして有効だとおっしゃってます。
(ここで言う、
補強バーは、安全性を向上させる目的ではなく、車体剛性を上げることを目的としたパーツを指していますロールバー (ロールケージ) には、ドライバーを守る、という車体剛性の向上よりも重要な目的があります。) ※1)
どうしてスポット増しを中心に補強するかといいますと、補強バーだと、

1)重量が増える。

重量増、と一口に言っても、どこの重量が増えるか、で全く状況は異なります。
車体上部の重量増 が大きければ、向上した剛性分を吐き出してしまうことも考えられるでしょう。
逆に車体下部に近ければ、あまり問題にならないかもしれません。

2)補強バーの取り付け部の強度が低いと補強にならない。

取り付け部がヤワだと補強にならないばかりか、クラックの心配もあります。
また、部分的に剛性を上げたときに、他のところにストレスがかかり、ボディの寿命が短くなったりする可能性もあります。

3)レギュレーションで使用できない補強バー(ピラーバーなど)がある。

補強バーはあとからでも追加できますが、スポット増しはエンジン下ろしたときや
ダッシュを外したときにしておかないと面倒なので、最初にやるようにしています。

※1) 2006 年シーズンから、全日本ジムカーナ選手権では 4 点式以上のロールケージが必須となりました。

(次回に続く…)

ヘタッピ  プロフィール:

インプレッサで本格的にジムカーナを始めるが、1ヶ月でトランスミッションを3回破壊し、シビック タイプ R への買い替えを決める。
翌 98年から JAF 戦を追いかけはじめ、3 年もかかってようやく 2000 年 JMRC近畿フレッシュマンシリーズで満点チャンピオンに。
2003年は JAF 近畿地方選手権 S1 クラスに参戦 (5戦のみ) し、SA1 クラス シリーズ 4 位。
2005 年 JAF 全日本ジムカーナ選手権 N2 クラス 年間シリーズポイント 9 位。