ウェットの時のタイヤのエア圧は?

BBS で出てきた話題なのですが、一般的な内容なので、ここにまとめて書いておくことにします。

いただいた質問は、「ウェットではタイヤのエア圧は高めか、低めか?」というものでしたが、
これは、

  • どんなタイヤか

  • フロントかリアか

でも異なってきます。
ここでは、
『FFでミニサーキット(鈴鹿南、名阪など)走行』 を前提として、「僕の場合」を説明します。  

1)普通のラジアルタイヤのように、ブロックが小さいタイヤの場合

僕の場合、面圧のかかるフロントは、エア圧はドライと同じくらいで走ります。 (ブロックが小さいため「よれて」くれるので、エアを低くする必要はないからです。) また、エアを高くしてより設置面積を減らし面圧を上げる、という方法もあるのですが、FFの場合、多少コントロールが難しくなることもあります 。リアもドライと同じでよいと思います。

2)Sタイヤの場合

他のメーカーさんのタイヤは分かりませんので、ブリヂストン社製の RE540S と RE55S の場合で説明します。

フロント:

まず 、全日本のようにタイヤ本数制限がある場合を除いてウェットの場合は、フロントのタイヤ幅から変更するのが有効です。 たとえば、DC2 インテグラの場合、ドライならフロントは 225/45R16 ですが、ウェットなら 195/55R15 を履くとかなり良くなります。これは、面圧を上げるためと、サイドウォールの剛性を落として (特に、リア用の TR はサイドウォールが柔らかい) コントロールしやすくするためです。 この場合、リア用のタイヤ(55S TR や 540S GW)をフロントに履くため、エア圧はドライと変わらないか、多少高いくらいで走ります (冷間で2.2〜2.4k くらい)。

ハーフウェット (雨が止んでいる状態) で、乾いている路面と濡れている路面が半々くらいの場合で、ドライと同じタイヤをフロントに履く場合は、 エア圧は晴れと同様で走ります (RE55S WT2 の場合)。

(ウェットで水溜りがある場合は、エアを極端に上げて (2.8 〜 3.0 kくらい) やると、面圧があがったような感じで良くなる (RE55S WT2 の場合) という情報もあります。ただ、僕はやっていません。)
 

リア:

ハーフ ウェットでは、リアはかなり低めで走っています。リアは 1.8k くらい。 気温の低い季節 (コースによって異なります。
土砂降りの場合は、逆に極端に上げる場合もあります (面圧を上げる)。

これらは、あくまで「僕の場合」なので、他の方に適合するかどうかは分かりませんが、ご参考までに。

また、RE540S は比較的エア圧に寛大でしたが、RE55S は、バランス的にトレッド面のグリップが勝っているため、エア圧でかなり特性が変わります (特に下げすぎは良くないようです)*1。お乗りの車両の重量に合わせて、事前に試しておかれた方が良いと思います。

*1 RE55S WT2 では、ケース剛性が上がっているようで、バランス的には 540 のころに近づいたような気がします。

(次回に続く…)

ヘタッピ  プロフィール:

インプレッサで本格的にジムカーナを始めるが、1ヶ月でトランスミッションを3回破壊し、シビック タイプ R への買い替えを決める。
翌 98年から JAF 戦を追いかけはじめ、3 年もかかってようやく 2000 年 JMRC近畿フレッシュマンシリーズで満点チャンピオンに。
2003年は JAF 近畿地方選手権 S1 クラスに参戦 (5戦のみ) し、SA1 クラス シリーズ 4 位。
2005 年 JAF 全日本ジムカーナ選手権 N2 クラス 年間シリーズポイント 9 位。